(6) むし歯の予防【砂糖】

むし歯の要因の2つめ、砂糖についてです。

現在の食生活では、子供たちのまわりには、砂糖を多く含む、お菓子や飲み物にとりかこまれています。

 

 

 

 

料理をされている人なら分かると思いますが、日常あまり気がつかない食べもの、おかずなどの中にも砂糖が使われています。砂糖を取らないで済むということはありません。現在、代用甘味料をつかった食品はでていますが、砂糖を完全になくして生活することはとてもむずかしいことです。

 

 

砂糖をとりすぎると、むし歯や肥満、

 

 

 

 

 

その他、いろいろな病気の原因となります。

 

 

 

 

 

右の図は、砂糖を含む食品を摂取したときにおこる、プラーク中のpHの変化を表したものです。細菌が、酸をつくると、pHが下がります。甘いものを食べると、pHが下がることがわかりますが、食べ物によって、pHの下がっている時間は違います。アイスクリームなどでは短いのですが、キャラメルのように、口の中に長く入れてるものは、歯がむし歯の危険にさらされる時間も長くなるのです。だらだらと長い時間かけて食べると、危険にさらされる時間が長くなります。

 

子供は、成長をするために、必要な栄養量は意外に多く、また子供の食生活の楽しみをうばって、ストレスをかけるのもどうかと思います。ゆえに、砂糖とは上手につきあうことが大切です。1977年のデータですが、子供の砂糖一日最適量は、20gだそうです。20gの砂糖は茶さじすりきり6.6杯です。

 

 

右の図は、おやつに含まれている砂糖の量です。一日の食事の調味料などで、間接的に5gは砂糖を食べるそうなので、メモリには最初から5gがたされています。右のおやつ、食べ物で、こどもの一日必要量をオーバーします。

 

 

 

ジュースには、砂糖が多くふくまれていますね。図にはありませんが、ポカリスエットなどのような飲み物にも砂糖が多く含まれており、注意が必要です。

 

 

 

 

右図は、どんなおやつがむし歯になりやすいかを、おやつに含まれる砂糖の含有量と、口腔内停滞時間の2つの面から分類してみたものです。右下にいくほど、むし歯になる危険性が高くなります。

 

 

 

 

右図は小学校入学前の子供のおやつの回数とむし歯の本数です。おやつの回数が増えるとむし歯が増えていることがわかります。おやつは1日1回にする必要があります。

 

 

 

それでは、上手なおやつの食べ方とはどんなことでしょう。

 

まず組み合わせを考えます。同じおやつを食べる場合でも、組み合わせとして甘い飲み物をとるのと、水やお茶などをとるのではおおきな違いがあります。たとえばケーキとコーラの組み合わせでは、どちらも砂糖の量が多いため、それだけで子供にとっての一日あたりの砂糖消費量限度を超えてしまい、さらにむし歯になりやすくなってしまいます。組み合わせとして、お茶や牛乳などを選ぶと砂糖の量はほぼ半分ですみ、また唾液中の砂糖の濃度も薄くなるので、結果としてむし歯になる危険性を低くできます

また甘いおやつをだらだら食べるということは、口の中にいつも砂糖を供給していることになり、むし歯をつくってくれと言っているようなものです。できるだけ時間を決めておやつをたべることは、しつけの面からも大切と思われます。

 

 

おやつの回数が増えると、むし歯になりやすくなるので、時間を決めて、回数を決めて、だらだら食べず、砂糖をできるだけ少量にする工夫をすることが大切です。

 

 

 

まとめです。