顎関節症(がくかんせつしょう)
「あごが痛い、口が大きくあかない、あごがなる」などの症状がある病気を顎関節症(がくかんせつしょう)といいます。
顎関節症になる原因はよくわかっていません。
顎関節症は5つのタイプに分けられています。
1型 咀嚼筋障害
2型 関節包・靭帯障害
3型a 復位性関節円板転位
3型b 非復位性関節円板転位
4型 変形性関節症
5型 その他のもの
1996年日本顎関節学会「顎関節疾患および顎関節症の分類」
顎が痛い方が来院されると、問診、視診、触診、レントゲンなどの検査をして、どのタイプになるかを診断し、それぞれにあった治療をしていきます。
自分が、大学を卒業し口腔外科の医局に入った15年前頃は、顎関節症と言えばマイオモニター(低周波治療)がすごく使われていた気がします(今はそれほど使われないと思います(たぶん))。
それと、いまでも使われているスプリント(ボクシングの選手がするマウスピースみたいな物)。夜に口腔外科の診療室の奥にある技工室で作るんです(大学のスプリントは歯科技工士さんではなく自分で作るんですよ。いまでも自分で作りますが)。
あとは、パンピング(顎関節腔に対する薬液の注入)その後、関節腔洗浄療法(点滴で顎関節腔内を洗浄)もよく行われていました。
積極的な手術による治療は行われていませんでしたが、他の大学で行われていたのは論文で散見しました。
時代とともに治療も変わっている気がします。
今は大学で行われている治療はよくわかりませんが、「顎関節症は多くの場合、再発を繰り返しながらも、時間の経過と共に症状は収束に向かう」と言われてきているので、非復位性関節円板転位の時にはパンピングをする時もありますが、多くの場合は、お薬、スプリント、運動療法を組み合わせて、治療しています。
運動療法だけですと、説明して、それを書いた紙を渡すだけですので全く儲かりません。(^_^;)
最新の学会の動向等を勉強して、患者さんにお役にたてるようにして行きたいと思います。
顎が痛い方は、ぜひ歯科医院を受診して下さい。
P.S.
自分も時々顎が痛くなる事もあります。そんなときは安静&スプリントをはめています。
新潟市東区物見山 ないとう歯科医院