咬む力の強い方は、ナイロンキャップがすぐに駄目になってしまうので、平成21年(2009年)以後は別の方法をお勧めしています。

↓で別の方法を紹介しました。

http://d.hatena.ne.jp/naito-dental/20090929#p2

エラアタッチメントシステム

本日は、エラアタッチメントシステムという入れ歯を安定させる装置を紹介します。

これは残っている自分の歯に金属の装置を装着、義歯にナイロンでできたキャップを装着し、入れ歯をはずれにくくします。

従来ある方法では、オーリング(丸いゴムを使う)や、磁石(磁力を使う)を使って義歯を維持固定する方法がありますが、この「エラアタッチメントシステム」では、オーリングや磁石よりも強い力で義歯を止める事ができます。

磁石(磁性アタッチメント)について

磁性アタッチメントの吸引力は

直径2.5mmで240gf

直径3.0mmで400gf

直径3.5mmで560gf

直径4.0mmで730gf

直径4.5mmで880gf

と、直径が大きいと強いのですが、小さくなるにつれてかなり弱くなります。

またMRIの撮影では、歯根につけた装置の周囲12cmほどに、アーチファクト(信号のゆがみ)が出て、診断できなくなる恐れがあると言われています。

(最近の研究では、歯根につけた装置の周辺3~4cmの範囲にゆがみが出ますが、脳の疾患を調べる検査においては障害は少ないそうです。)

実際には、根の型取りをして根にはめる装置を作り、その後、義歯の中にナイロンでできたキャップを埋め込みます。キャップは、白、オレンジ、ブルー、グレー、イエロー、レッドの6色の色があり、白が最も弱い力、レッドが最も強い力で義歯を安定させます。

下から2番目のオレンジでもかなりつよい力を発揮し安定します。

キャップはナイロン製で摩耗により力が低下します。半年に1度を目安にして交換が必要です。咬む力が強い人等は摩耗が早く、最初は3ヶ月毎に損傷や摩耗具合を調べる必要があります。

歯根につける装置が40,000円、アタッチメント交換4,000円を予定しています。

(本日ご紹介しているのは、歯根につけるタイプです。これ以外に歯につけるタイプやバーにつけるタイプもありまして、その場合、お値段がかなりかかります。)

磁性アタッチメントよりはMRIの撮影が可能なエラアタッチメントシステムをお勧めします。時々キャップの交換が必要なところがありますけれども、、、。

http://www.naito-dental.com/menu/jihi3.html#era

http://www.nd-supply.co.jp/product/images/ERA.pdf

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